第32号 肉の豪州屋
2月 28th, 2010小矢部の地元のお店、人にスポットを当てて、紹介するメールマガジン
Oyabe Local Mail 第32号
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創刊:2009/05/01
「商いは牛のヨダレ」
今回は鍋島蒲鉾店からご紹介いただいた和牛専門肉の豪州屋。
創業五十年。
富山にある豪州屋の名前をのれん分けする形で開業。
現在は親子二代で肉をさばいている。

和牛専門の肉の豪州屋。親子二代で肉をさばく。
「コロッケとかハンバーグとか、特別なものではないんだけれど、肉屋だから作れる味がある。」
同じ値段で売られるコロッケでも、その値段で売るために原料を仕入れて作られたものと、豪州屋のようにさばいた時にでた和牛を使って作られたものとでは当然肉の質が違う。

チャーシューを作る
「うちは和牛専門の肉屋。」
「さばいた和牛を無駄なく使うために惣菜も作っている。」
「美味いと言われようがまずいと言われようが、これがうちの味。うちらの手の中を通ったもので、自分が美味いと思ったものを売る。」
そう言われてから、豪州屋のハンバーグを戴いた。

豪州屋のハンバーグ
美味しい。
ソースにも肉汁が使われており、肉本来の味がギュッと詰めこまれている。
あっという間に平らげた。
町のお肉屋としてのコミュニケーションも欠かさない。
「『あれを作りたい。何人分です。予算はこんだけあります。』そう言われたら『それを作るんならそっちよりこっちの肉の方がいい』って言ってあげる。」

ご夫婦でシューマイを作る。
「『今晩何を作るの?』と聞くのはこちらがプロだから。アドバイスするのは当たり前。」
「『買ったのはあなたですよね?』という考えはうちらには一切ない。」
『手で作る』というのはそういうことだと言う。
いい肉を売っている自信があるからこそ出てくる言葉。
説得力があった。
黙々と肉をさばきながら、こちらの話を聞いていたご主人のお父さんがぼそりとつぶやいた。
「牛のヨダレやちゃ。」

商いは牛のヨダレ
商いは牛の涎。
商売は、気長く辛抱することが大事であるということわざ。
終戦を迎えた時、お父さんは小学生だった。
その頃と比べると今の商売はパッと儲けようとするものが多いという。

ずっと使い続けている研ぎ石。とても重たい。
「時流に流されるんじゃなくて、昔みたいにコツコツと続けて、その中で少しずつ利益を出しながらやっていくのが本当の商売屋。」
利益のためなら何でも安く、という考えではなく、食べてもらうからには美味しいものをという豪州屋のこだわり。
どんなに時代が変わっても、変えてはいけないものである。
「コップからこぼれる水と一緒。」
「コップに水滴がポツッ、ポツッと落ちてく。それでいっぱいになったらツーとこぼれる。」
「それが儲け。商売っちゃそういうもんや。」
その意志はしっかりと息子にも受け継がれていた。

出来上がったばかりの豪州屋のチャーシュー。
ただ売るための商売ではなく、お客さんに美味しいお肉をより美味しく食べてもらうため。
欠かせない繋がり。
その一つ一つの繋がりは決して太くはないけれど、細くとも決して途切れない。
商いは牛の涎。
まさに肉の豪州屋にぴったりのことわざである。
■店舗情報
肉の豪州屋

和牛専門 肉の豪州屋
営業時間 8:00~19:00
定休日 月曜日
住所 富山県小矢部市新富町6-7
TEL・FAX 0766-67-0175
※お電話をしていただければ配達致します。
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